コラム

鍼灸治療はなぜ効くの?メカニズムや施術の注意点を解説します

矢頭 拓郎

矢頭 拓郎

たくろう鍼灸院 院長

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【矢頭 拓郎(やとう たくろう)プロフィール】 はり師(第131067号)/きゅう師(第130907号)/鍼灸学士 たくろう鍼灸院 院長 2006年明治鍼灸大学(現:明治国際医療大学)鍼灸学部鍼灸学科 卒業。 愛知県の鍼灸専門治療院にて勤務。分院長として12年間で延べ50,000人を超える施術実績。 2018年たくろう鍼灸院を開院後、5年間で延べ30,000人の方がご来院。 得意施術:美容鍼灸・整形外科疾患・耳鼻疾患・婦人科疾患 鍼でスッキリ・お灸でホッコリ・いつもニッコリしていただけるよう、あなたの健康と美容をしっかりサポートさせていただきます。

目次

鍼灸治療はなぜ効くの?メカニズムや施術の注意点を解説します

「鍼灸治療はなぜ効くのか?」「どのような効果があるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。本記事では鍼灸治療をしてみたいけれど、詳しい内容がわからないのでなかなか踏み出せないという方に向けて、「鍼灸」の基礎情報を詳しく解説します。注意点も紹介しているので、治療前にぜひチェックしてみてください。

目次

鍼灸とは?

鍼灸の効果

痛みを和らげる

筋肉や筋膜を緩める

血流をよくする

自律神経を整える

その他の効果

鍼灸はなぜ効くのか?

鍼灸治療の効果が現れるまでの期間

鍼灸療後の好転反応とは?

鍼灸治療の効果的な頻度

鍼灸治療の注意点

内出血が起こる場合がある

人によっては多少の痛みを感じる場合がある

効果は個人差がある

信頼できる鍼灸師に依頼する

まとめ

 

鍼灸とは?

鍼灸とは、「鍼(はり)」や「灸(きゅう)」を使って不調を治療する方法です。不調の改善に効果のあるツボを刺激して、改善させていきます。鍼灸は東洋医学の治療法のひとつで、医療だけでなくスポーツや美容などの分野でも取り入れられています。身体の不調を改善するだけでなく、免疫力向上の効果も期待できます。
鍼灸治療は、「鍼治療」と「灸治療」のふたつにわけられます。鍼治療は、ツボがある皮膚の上から細い鍼を刺して治療する方法です。不調の症状や部位、経過などを確認して、診察を行ってから鍼を刺す箇所を決めます。鍼の太さは、おおよそ直径0.1mm〜0.3mmです。髪の毛と同じくらいの太さのため、皮膚に刺しても痛みを感じにくいといわれています。
鍼が適切な深さまで達したあとは回転させたり、振動させたりしてさまざまな技法で治療を行います。また、鍼に微弱な低周波の電気を流す方法もあり、傷みの症状や鍼灸院によって治療法が変わります。多くの鍼灸院では鍼を使い捨てにしており、治療に使う器具もすべて滅菌消毒がされているため安心して施術を受けられます。
灸治療は一般的にツボの上に治療用のもぐさを置いて、燃焼させて治療する方法です。もぐさとは、ヨモギの葉を乾燥させてつくられる漢方薬のひとつです。灸治療は皮膚の上に直接もぐさを置く「有痕灸(ゆうこんきゅう)」と、肌に直接触れない「無痕灸(むこんきゅう)」が選べます。
無痕灸は、もぐさの下に熱を妨げる緩衝材のような素材を置いて燃焼させるため、強い熱さや刺激を感じにくいです。そのため、灸治療をはじめて受ける方で熱に対して不安がある場合は、無痕灸もおすすめです。無痕灸は皮膚に直接もぐさを置かないため、痕が残りにくいというメリットもあります。
無痕灸だからといって、効果があまりないというわけではありません。もちろん有痕灸はもぐさの熱が肌に直接届くため、より体内の血液の巡りがよくなり効果を感じやすくなります。しかし、無痕灸もじっくりと免疫を活性化させるので高い効果を得やすいです。

鍼灸の効果

鍼灸治療は、主に以下の4つのような効果が期待できます。

  • 痛みを和らげる
  • 筋肉や筋膜を緩める
  • 血流をよくする
  • 自律神経を整える

以下にて、それぞれの効果の内容を詳しく紹介します。不調を感じており、鍼灸が気になっている方はぜひ参考にしてみてください。

痛みを和らげる

鍼灸治療では、痛みを和らげる効果が期待できます。鍼灸をすることで、痛みの原因であるコリや血液の詰まりが改善されるためです。
また、鍼灸の痛みが本来の不調を越えることで鎮痛効果があるともいわれています。鍼灸の刺激が末梢神経やツボに届くことで、もともと感じていた不調よりも鍼やお灸の痛みが脳に伝わります。

脳は緊急性や重要性の高い痛みに反応するため、鍼灸で得る刺激によって不調を感じにくくなります。または鍼灸で脳の疲れを癒すことで、痛みを和らげられるケースもあります。

筋肉や筋膜を緩める

鍼灸では、筋肉や筋膜を緩める効果も期待できます。鍼灸は外部からでは難しい深い部分の筋肉まで刺激できるため、張りやコリを解消しやすくなります。さまざまな慢性的な痛みの原因は、筋肉のコリであるケースが多いです。しかし、ただ筋肉を揉むだけでは深い部分の筋肉のコリには届きません。
そのため、鍼灸治療を受けることで筋肉や筋膜を緩めて、筋肉痛や肩こりなどの解消に期待できるのです。

血流をよくする

鍼灸の刺激により、血流の改善も期待できます。血流が悪くなる原因には、筋肉の張りやコリなどがあげられます。鍼灸治療で筋肉の張りやコリを解消させれば、血流もよくなるという仕組みです。鍼灸では圧迫されていた血管がひろげられるので免疫力も高くなり、病気の予防にもなるでしょう。
または鍼で身体に小さな傷をつけることで修復反応が起きて、血流を増加させる場合もあります。血流がよくなると身体が柔らかくなり、不調や痛みから解放されやすくなります。

自律神経を整える

鍼灸を受けることで、自律神経を整える効果も期待できます。自立神経は運動時やストレスを受けた際に反応する「交感神経」と、リラックスの際に活動する「副交感神経」で構成されています。この2つの神経のバランスが崩れることで、自立神経の乱れが発生します。
自律神経の乱れは、以下のような不調の原因となります。

  • 睡眠不足
  • めまい
  • 頭痛
  • 息苦しさ
  • 便秘
  • 手足の冷え

鍼灸では交感神経と副交感神経のバランスを整えたり、血流の流れを改善させたりして自律神経の乱れを解消させます。

その他の効果

鍼灸には、上記の4つの効果のほかにも以下のようなメリットがあります。

  • 体質改善
  • 自然治癒力の向上
  • 月経異常の解消
  • つわりの緩和
  • 脳の活性化

鍼灸はもともと人間が持つ自然治癒力に働きかけて、不調を改善させるきっかけとなる治療を行います。皮膚や筋肉に目には見えないほどの傷をつけることで血液の流れを改善させて、治癒力を高めます。自然治癒力が高まることで痛みや不調を感じにくくなり、治療を続けるとさまざまな効果を得られるようになります。

鍼灸はなぜ効くのか?

鍼灸がなぜ効くのかというと、主に自然治癒力や新陳代謝が向上するためです。痛みや心身の不調は血流が悪かったり、交感神経が乱れたりするために起きます。鍼灸治療では血流改善や免疫細胞の増加、リラックス効果などが期待できます。
鍼治療の場合は、まず身体に鍼を刺して筋肉や細胞組織に小さな傷をつけます。傷となった箇所に血液が集まると、自然治癒力で修復しようとします。自然治癒力が上がることで、痛みや不調が改善されます。鍼は血管の拡張や脳への刺激など、外部からでは施術できない身体の内部を直接治療できる方法です。
また、灸治療での刺激も血行改善や交感神経の乱れを治すことが期待できるため、新陳代謝が高まります。身体の新陳代謝が高まれば体内の不要なものが排除されて、全身に酸素が行き渡り不調を改善しやすくなります。
ただし、灸はどこに置いてもいいというわけではありません。灸治療の効果をより高めるには、最適なツボに置くことが大切です。鍼灸治療を行う鍼灸師は治療に最適なツボ位置や意味を知っているため、より効果が得やすくなります。

 鍼灸治療の効果が現れるまでの期間

鍼灸治療の効果が現れるのは、症状や人によりさまざまです。早い方は、治療を受けてすぐに効果を感じられる場合もあります。比較的軽い症状や疲労の回復を目的とした方は、重症の患者さまよりも早く効果を感じやすいです。
人によっては、治療を受けて数日経過して効果を感じるというケースもあります。しかし、体質改善や自然治癒力の向上などは、複数回の治療を受けることで徐々に効果が高まります。そのため、場合によっては数か月かけて効果を得ていく方もいます。

鍼灸療後の好転反応とは?

鍼灸治療のあとに起こる場合がある「好転反応」とは、一時的に現れる身体の不調のことです。 治療後に不調を感じると、不安になる方も多いでしょう。しかし、好転反応は鍼灸治療後の身体が回復してきており、効果が出ている状態です。
好転反応が起こるのは、鍼灸によりこれまで凝り固まっていた筋肉や血流が一気に緩むためです。身体を休めるためにも、治療後は無理せずにゆっくり休むようにしましょう。
鍼灸治療後の好転反応には、主に以下のような症状があります。

  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • だるさ
  • 下痢
  • 生理時の出血量の増加

好転反応は過度の心配は不要ですが症状が長引いたり、痛みが強くなったりした場合は施術担当者に相談ましょう。

鍼灸治療の効果的な頻度

鍼灸治療の効果的な頻度は、症状や人により異なります。寝違えやぎっくり腰といった急を要する治療の場合は毎日か1日おきというように、短期間での継続が必要です。反対に慢性的な腰痛や頭痛、体調改善などは週に1〜2回ほどの頻度で治療するとよいでしょう。
鍼灸治療はもちろん毎日通うのも効果的です。しかし、症状に合わせた頻度で治療しなければ鍼灸の効果を十分に得られません。詳しくは、施術担当者と相談して最適な頻度で治療を受けましょう。

鍼灸治療の注意点

鍼灸治療での注意点は、主に以下の4つです。

  • 内出血が起こる場合がある
  • 多少の痛みを感じる場合がある
  • 効果は個人差がある
  • 信頼できる鍼灸師に依頼する

以下にて、それぞれの注意点について詳しく解説します。鍼灸治療を受ける前にぜひ確認して、不安を解消しましょう。

内出血が起こる場合がある

鍼灸治療のうち、鍼治療において内出血が起こる場合があります。鍼治療は毛細血管に小さな血管をつけるため、場合によっては内出血が起こります。特に血管に弾力がなかったり、血液の循環が悪かったりすると内出血が起こりやすくなります。
鍼灸での内出血は、およそ2〜3週間で消えます。悪化の原因になるため気になるからと、内出血の部分を揉まないように注意しておきましょう。内出血が起こるのが怖い、何度もできて不安であるという方は、より細めの鍼で治療してもらえるよう相談してみましょう。また、健康的な血管になるように生活習慣の見直しも内出血の予防におすすめです。

人によっては多少の痛みを感じる場合がある

人によっては、鍼灸の治療の際に多少の痛みを感じる場合があります。鍼の太さはとても細いので痛みを感じるケースは少ないですが、人によってはズーンとした重いような鈍痛を感じる場合があります。ただし、ズーンとした痛みは不調の原因に針が届いたことが考えられます。そのため、治療中に多少の痛みを感じることもありますが、改善に近づいていると考えられるため過度に不安になる必要はありません。
また、鍼治療で痛みを感じるということは鍼を刺した箇所が不調の元であるといえます。適切に不調の原因に届いて治療ができるということなので、安心して施術を受けましょう。

しかし、痛みに不安がある方は遠慮せずに鍼灸師に相談しましょう。気持ちを伝えてしっかりと説明を受ければ、より安心して治療を受けられます。

効果は個人差がある

鍼灸治療の効果の感じ方は、個人差があります。鍼灸治療は主観的な目線での治療となるため、効果の感じ方に個人差があるのが一般的です。また、症状や体調によって鍼灸の効果を得られるまでの期間も人それぞれです。
しかし、症状や体調、体質によって鍼灸の効果を得やすい方もいらっしゃいます。軽度の症状であったり、遺伝的に鍼灸の効果を得やすい体質だったりすると効きやすいです。または鍼灸の治療を信じている、変化に対応しやすいという方も気持ちの面で鍼灸治療の効果を得やすいです。さらに、生活習慣が整っている方も鍼灸の効果を得やすいため、治療の効き目を上げたいという場合は食事や睡眠、運動などに気をつけましょう。

信頼できる鍼灸師に依頼する

鍼灸治療を受ける際は、信頼できる鍼灸師に依頼することも大切なポイントです。鍼灸治療では、鍼灸師からの施術とアドバイスにより効果の出やすさが変わります。そのため、「一緒に治療するぞ」と強く思えるような、信頼できる鍼灸師に治療してもらいましょう。
信頼できる鍼灸師かどうかは、以下のポイントをチェックして見極めましょう。

  • 話を丁寧に聞いてくれる
  • 症状を正確に把握してくれる
  • わかりやすく説明してくれる
  • 説明内容が正確である
  • 学会や業団体に所属している
  • 衛生管理が行き届いている

鍼灸師に対する不安を抱えたままでは、最適な鍼灸治療はできません。身体の不調をしっかりと治せるまで安心して付き合える、信頼できる鍼灸師を見つけましょう。

まとめ

鍼灸治療は、鍼や灸を使って身体の不調を改善してくれる生活のサポートに欠かせない治療のひとつです。中には治療による痛みや火傷、内出血などに不安を抱く方もいらっしゃるでしょう。しかし、信頼できる鍼灸師から適切な治療を受けられれば、後遺症に悩まず痛みや不調を改善しやすくなります。安心して鍼灸の施術が受けられて効果をできるだけ得るためにも、ご自身に合った鍼灸院に出会うことも大切です。
愛知県豊田市で信頼できる鍼灸院をお探しの方には、鍼灸のプロフェッショナルが代表を務める「たくろう鍼灸院」がおすすめです。厚生労働大臣認可の国家資格「はり師」「きゅう師」を持つ鍼灸師が丁寧に施術いたします。身体の不調を改善する治療だけでなく、美容を目的とした施術にも力を入れています。
京都の古民家のようなホッとできる空間で、ぜひリラックスしながら治療に専念ください。ご予約はウェブや電話だけでなくLINEからも受け付けています。公式サイトからお気軽にお問い合わせください。

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